□□昨日のつづき□□
2003年5月5日号 VOL.021
──時計を考える──
良い時計が欲しいと思った時、(自分にとって)(良い時計)とは何か?を考える人は少ないだろう。良い時計と言った瞬間に、ロレックスとかオメガとかをイメージしてしまう人が多い筈だ。 しかし、それらは単に有名ブランドであって、それを買おうとする心理は軽薄なジョシコーセーのそれと何ら変わりない。
(自分にとって)の(良い時計)は、職種や服飾の個性や趣味道楽などによって分類されるものであり、ブランドネームはそれが決まった後で出て来る筈である。黒塗りベンツ・ダブルのスーツと、スポーツカー・ポロシャツチノパンが、ロレックスオイスターを同じように同じ言葉で自慢しているって変だと思わないか?
筆者は(良い時計)は、大きく3ッに分類できると考えている。
第一は正確さが必要な時計・・・・鉄道、航空、旅行などを業とする人や放送局勤務の人などにとって、時計が正確である事は必需の要件であろう。このタイプは、標準時電波捕捉自動修正機能付のものをお勧めする。ムーヴはクオーツで充分である。 ブランドとしてはセイコーに良いものがある。
第二は宝飾時計と呼ばれるもの・・・・これらの時計を必要とする職業の人や趣味の人は、宣伝広告やタレントの動向に左右される事なく、ピアジェかA・ピゲ又はパティックをお勧めする。時代を問わず世界の何処へ行っても評価が均等だからである。
第三はクラフトマンズウォッチと言われるものでFreeHandではこれを扱っている。
このジャンルの世界は広くて奥深い。 中堅のメーカーから個人の時計職人の手づくりに至るまで、それぞれが個々に己れを主張している。 その職人の想いが腕につけた時の味わいに変わるのだ。 他人に見せつけるものではない。 あくまで自分で満足感を楽しむものだ。 勿論クオーツではいけない。 手巻きか自動巻きだ。
ムーヴメントは何か?ベゼルは?ダイヤルは?剣は?と己れで楽しむのだ。
(F)
──次号につづく─