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VOL.005 第3回 オイルレザーの手入れ法

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□□昨日のつづき□□       2002年11月5日号  VOL.005
□■メンテナンス・シリーズ
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第3回 オイルレザーの手入れ法

 いよいよ今号より具体的なメンテナンス方法に入ります。
初回はフリーハンドが使用している「オイルレザー」のメンテナンス方法です。

革は動物の皮膚繊維で作られているため、メンテナンスの基本は脂質と蛋白質の補給です。
オイルレザーはなめしの段階で革の中に十分に油分を含ませているので(細胞膜の中へ飽和状態になるまで含ませている)、当分の間は補給をしなくても大丈夫です。
(夏の海で毎日の様に使用したり、炎天下の車の中に何日も放置してしまった等のケースは勿論例外です)

オイルレザーのメンテナンスで大切なことは、革の中の油分を表面に引き出すことです。
古くなったタオルやTシャツ等で、革の表面を摩擦熱が起こる位に強く磨き上げるのです。(この時、形くずれを起こす恐れのあるバッグ等は内側から手で支えながら行うと良い)
この摩擦で革の中の油分が表面に引き出され、更に繰り返すことで革の表面に油の被膜が出来る様になります。

十分な状態になれば、少々の雨に濡れても雨ジミを防いでくれますし、爪でつけた程度の軽い引っかき傷であれば、その部分を空拭きを繰り返すことで徐々に目立たなくなっていきます。
空拭きさえせずに使い放しにしておくと、表面は乾燥して割れる事もあるヨ、コワイヨ、大変だヨ  

また、「キャメル系の色」→「アメ色」へと変化していく過程を楽しめます。
オイルレザーは手をかけただけ、革の長所が引き出され、楽しみも増す皮革です。
それでも出来れば、夏(カビを防ぐ)冬(割れを防ぐ)は来店した方が良いです。