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VOL.015 第13回 驚異の復活術

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□□昨日のつづき□□       2003年3月5日号  VOL.015
□■メンテナンス・シリーズ
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第13回 驚異の復活術

  長年お手入れもしないで使い続けてきた革製品、もう捨ててしまおうと思っていた物など諦める前に、この方法を試してみると良い。  驚く程甦るかもしれない。
身近にある<牛乳>を用いてやってみよう。

【1】 革の表面の汚れやほこりを落とす。

【2】 革がよく乾燥しているか(パサパサした感があるか)チェックする。湿り気が感じられたら行わないこと。

【3】 コップなどに牛乳を入れ、その中にコットンの布などを浸す。

【4】 牛乳を十分に含ませた布で牛乳を革に含ませる様に拭き、栄養分の補給をする。(注1) 牛乳分はたっぷりとしかも全体に素早く含ませていく。 表面の見える部分だけでなくバッグなどは蓋やポケットの裏側なども含ませる。 牛乳があまり浸透しないケースは革の裏側から含ませても良い。

【5】 牛乳で栄養分の補給をしたら、2~3日風通しの良い場所で日陰干しをする。牛乳は脂肪質分に比べて水分が多いので十分に乾燥させる。(注2)

【6】 十分乾燥したらスポーツオイルを適量布にとり全体に薄くのばす様に塗り油分の補給をする。(注3)

【7】 乾燥した布で空拭きをする。 表面に摩擦熱が起こる位強く磨きあげるとツヤも生まれてくる。 牛乳の持つカゼインが表皮に残っていて光沢を生じる。

(注1)この方法はスエード、ヌバックなど起毛した素材以外のスムースレザー(表革)にかぎり有効である。  また牛乳やオイルを含ませる時は必ず目立たない場所で試してから行うこと。
(注2)乾燥を十分させないと「カビ」の原因となる。
(注3)バッグなどは形崩れの怖れがあるので、使用するオイルは液体系のミンクオイ
ルは使用せず、固形のスポーツオイルなどが適している。

                            (皮革制作室) (J)