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VOL47 ─天変地異─

□□昨日のつづき□□

2004年11月15日号  VOL.047

──天変地異──

新潟中越大地震により被災された多くの皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、夏の頃より繰り返し訪れた台風により被害に遭われた三重県・四国各県を始めとする沢山の方々の心労を思うと心が痛みます。    冬に向かうこの時期くれぐれも健康に配慮され、復興・復旧に励まれる様お祈り申し上げます。

今年は浅間山の噴火や、富士山の鳴動等のニュースもあり、改めて時として訪れる自然界の荒々しさに右往左往し、その度に人間の能力の矮小さを気づかされている。 欲得づくの人間の行動が天の怒りに触れているとさえ思える。
かつての中国や日本では、天変地異や疫病が蔓延すると、時の為政者に<徳>が失われたとして改元を行い、人心を一新して天の怒りを鎮めようとしたものだ。古代・中世の人々の無知を笑う資格は現代人には無い。

南太平洋の水温が上昇した為に云々・・黒潮が大蛇行して云々・・偏西風が例年より北寄りで云々・・・と、科学的には解説してくれるがその遠因のいくつかは我々人間が引き起こしている筈だ。
自分一人くらい・・・の集積が電気や石油の無駄使いを生み、やがて地球環境を狂わせて行く。  人間のエゴの集約とも言える高速道路やスーパー林道が里山での熊の視認増加につながり、やがては・・・・

飛躍し過ぎと言われるかもしれないが、フリーハンドで扱う革製品の原材料は自然環境を壊さない<タンニン革>に、こだわり続けて来た。

これからも<クローム鞣しの革>は拒否して行きたいと思う。
綿・麻・シルク・ウールを主体に洋服作りをしてきたのも人間としてこの地球の一員としての自覚を、少なくとも考えて来たからだ。

──次号につづく── (F)